豊島将之竜王(叡王=30)に羽生善治九段(50)が挑戦する第33期竜王戦7番勝負第3局が7、8日に京都・仁和寺で行われる。

豊島は初防衛が懸かり、羽生は前人未到の通算タイトル100期を目指す。第2局では羽生が1勝を返してタイに持ち込んだ。両対局者は6日、仁和寺の境内を拝観し、健闘を祈願。第3局で使う駒などを確認する検分を行った。

前夜際では第3局に向けて意気込みを語った。羽生は「京都は何度か来ているが、仁和寺は初めて。非常に歴史と由緒あるすばらしい場所で対局できるのは名誉なことです。いま持っているものを出し切りたい」と話した。

昨年の竜王戦7番勝負第2局では、仁和寺での対局を経験している豊島は「対局場は非常に厳かな雰囲気があり、対局場のふすま絵が普段は(照明を)暗くしているで、仁和寺の方も明るい状態で見ることはないとお聞きしました。貴重な経験をさせていただいている。紅葉も幻想的です」と、ひとときではあるが古都の秋を楽しんだ。最後に「自分の力を出し切りたい」と意気込んだ。