米トランプ大統領が12日、支持者の議会襲撃について自身の責任を否定した。米メディアによると、トランプ氏はホワイトハウスやテキサス州などで、事件後初めて公の場で発言。襲撃を扇動したと非難されている直前の発言について「分析してもらったが、人々は完全に適切だったと考えている」と話し、自分には責任がないことを強調した。

野党民主党による弾劾や解任の動きについては「政治史上最大の魔女狩りの続き。ばかげている」「激しい怒りを引き起こし、我が国に大きな危険をもたらす。暴力は望まない」「(排除の動きは)自分には全くリスクはないが、バイデン政権に跳ね返り、悩ませることになる」などと強くけん制した。

一方、米下院は12日、ペンス副大統領にトランプ氏の事実上の解任を求める決議案を可決した。決議案は、副大統領と閣僚の過半数の賛成でトランプ氏を職務不能と判断し、ペンス氏が大統領代行に就任することを可能にする合衆国憲法修正25条の適用の適用を求めたもの。ペンス氏は採決に先立ち「国益にかなうと思わない」などと拒否を表明した。民主党は13日にも下院でトランプ氏弾劾訴追決議案の採決に入り、可決の見通しとなっている。可決すれば、トランプ氏は米史上初めて2度弾劾訴追される大統領になる。

下院が弾劾訴追すれば、上院での弾劾裁判が焦点になる。罷免には出席議員の3分の2の賛成が必要。任期が切れる20日以降の裁判となる可能性がある。民主党は24年大統領選へのトランプ氏再出馬の阻止を狙い、将来公職に就くことを禁じる措置も視野に入れているもようだ。

与党共和党では、造反の動きが出始めた。下院では12日、同党議員4人が弾劾訴追に賛成すると表明。米メディアによると、造反議員は約20人に上るとみられている。ニューヨーク・タイムズ紙によると、共和党の上院トップ、マコネル院内総務は周囲に、トランプ氏の言動は弾劾に値するとの考えを伝え、弾劾によって共和党からトランプ氏を「追放する」のが容易になると語ったという。