菅政権発足後初の国政選挙となる参院広島選挙区再選挙と参院長野選挙区補欠選挙が8日、告示された。

広島は2019年参院選の公選法違反(買収)で有罪判決が確定した河井案里前参院議員(自民離党)の当選無効に伴う同選挙区の再選挙。野党は統一候補としてフリーアナウンサーの宮口治子氏(45)=立憲民主、国民民主、社民推薦=を擁立。自民党は元官僚の西田英範氏(39)=公明推薦=を立てた。

呉市内で行われた宮口氏の出発式には立民の蓮舫代表代行(53)が応援に駆けつけた。「久しぶりに呉に来ました。友達が多くて、私の大好きな場所です。昨日は戦艦大和の忘れられない日でしたね」とあいさつ。

「きょう長野県でも選挙が始まった。長野県は参議院の補欠選挙、再選挙とは言わない。なぜ広島は再選挙なんですか? 議員になって初めて聞きました」と声のトーンを上げ、「昭和の初めのような政治と金。広島県民のみなさんはえらい迷惑をこうむったのではないですか」と聴衆に問い掛けた。

新型コロナウイルスの感染拡大にも触れ「感染を広げない、大事な人を守る。そのカギが検査しかないと言っている。どうして予備費があるのに検査費用を出さないのか。菅政権のこの一手をもっても退陣に当たると思う」と斬り込んだ。

西田氏は広島市の中心部で第一声。自民広島県連会長を務める岸田文雄前政調会長は「今度こそ間違いない人間を代表として選ばなければならない。強く思います。この2年間、いろんなことがあった。広島の政治の心がバラバラになった。再び1つにする戦いでもある」とあいさつし、支援を呼び掛けた。

同選挙区には無所属新人の佐藤周一氏(45)、大山宏氏(72)、玉田憲勲氏(63)、NHK党新人山本貴平氏(46)が立候補を届け出た。