深夜までマスクなし宴会を行った厚生労働省の職員の新型コロナウイルス感染が8日、判明した。厚労働省は、職員ら6人の感染を発表し、内3人は3月24日夜に東京・銀座の居酒屋で厚労省職員ら23人が参加した宴会に出席していた。感染が判明した6人は、3月31日時点で老健局勤務で、内5人が宴会を開催した老人保健課の職員だった。

現在、保健所による感染経路などの調査中で、宴会や会場となった飲食店との因果関係は明らかになっていない。だが、同じ職場内で複数感染しており、検査の結果待ちの職員もいるなど、クラスター(感染者集団)の可能性がある。厚労省は「現時点でクラスターには認定されていない」と説明している。

田村憲久厚労相は8日の参院厚労委員会の冒頭から釈明に追われた。政府が飲食店の時短営業や、4人以上の会食自粛を要請する中で現時点までに3人の感染発生という深刻な事態となった。立憲民主党の泉健太政調会長は会見で「言語道断」と糾弾した。大阪市でも市職員9人が飲食を伴う送別会を開き、内2人が新型コロナウイルスに感染したことが3日に判明したばかり。歓送迎会のシーズンを迎え、全国で同様の事案が増加し、感染再拡大に拍車をかける懸念が広がっている。