将棋の最年少2冠、藤井聡太王位・棋聖（18）が2021年の初戦を白星で飾った。9日午後7時から都内で行われた第6期叡王戦八段予選決勝で、午後9時19分、75手で広瀬章人八段（34）を下した。これで17年の第3期四段予選、18年の第4期七段予選に続いての本戦トーナメント入りとなった。

本戦参加枠は16人。四段～九段までそれぞれの段位別予選を行い、四・五段は各1人、六・七段は各2人、八・九段は各3人が本戦に進出。これに前期本戦ベスト4の永瀬拓矢王座、渡辺明名人、青嶋未来六段、佐々木大地五段が加わった勝ち抜き戦で、豊島将之叡王（竜王＝30）への挑戦権を目指す。

終局後の一問一答は以下の通り

－本局を振り返って

藤井　後手8六歩と動かれてどう対応するか、一手一手難しかったです。8九にある桂をさばいてからペースをつかめた気がします。その後、うまく飛車、角を押さえ込みつつ攻めていければと思っていました。

－持ち時間1時間については？

藤井　中盤まででかなり使ってしまった。難しい局面が多かったです。

－八段予選を突破して、本戦入りです

藤井　いい内容にできるよう、精いっぱい指したいです。

－本年度の初対局を白星で飾りました

藤井　（この先、棋聖と王位の）防衛戦もありますし、それに向けていいコンディションで臨めるようにしたいです。

－先日、将棋大賞の最優秀棋士賞に初めて選ばれました

藤井　とても光栄なことです。それに見合う内容の将棋が指せるよう、精進していきたいです。

－次は16日に竜王戦2組決勝。相手は八代弥（やしろ・わたる）七段です

藤井　2組準決勝で渡辺名人に勝たれての進出でもあり、充実されている印象があります。大きな対局ですし、持ち時間が5時間ありますから、しっかり考えて指していきたいです。