旧本渡市(現在の天草市)で生まれ育った脚本家の小山薫堂さん(56)が5日、宇土市で聖火を掲げた。走っていると、いつのまにか黒い影にひたひたと追いかけられた。小山さんが“生みの親”となっている熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」だった。

小山さんは「今回(聖火ランナーとして)走らせたかったんですけど、代わりに走りました」とくまモンに聖火を握らせることがかなわなかったことをちょっと残念がった。そして聖火リレーについては「とにかく恥ずかしかったけど、この苦しい中、みなさんがニコニコ笑っているのはほっとしました」と笑顔をみせた。

 

◆5日の聖火リレー 熊本県に入った。昨年7月の集中豪雨で大きな被害を受けた人吉市からスタートして、地元熊本のジムから初めてプロボクシングの世界王者(WBOミニマム級)となった福原辰弥さん(31)がトーチを握った。この日の最終区の八代市では1992年バルセロナ五輪バドミントン日本代表でスポーツキャスターでタレント陣内貴美子(57)がアンカーで、ランタンに聖火をおさめた。6日は益城町から走り始め、菊池市では2012年ロンドン五輪の陸上競技男子日本代表で400メートル2走で4位、100メートルにも出場した江里口匡史さん(32)、最終8区では陸上短距離で3大会連続で五輪出場した末続慎吾さん(40)がアンカーを務める。