4日に米南部ノースカロライナ州で開かれた共和党の集会に登壇したトランプ前大統領が、ズボンを前後逆にはいていたとSNSで話題になっている。

トレードマークともいえる共和党を象徴する赤のネクタイに紺色のスーツ姿で登場したトランプ氏は、約3カ月ぶりとなる公の場で1時間半に渡って演説を行い、バイデン政権を批判。新型コロナウイルスの起源を巡って「中国は世界に賠償を」と語るなどトランプ節をさく裂させ、集まった1200人の支持者から大歓声を浴びた。

ただ、SNSを賑わせたのは得意のパフォーマンスではなく、ファスナーのないしわしわで身体に合っていない不自然な見た目のズボンだった。ネットでは辛辣なコメントをする人もおり、フェイク画像か本物かSNSで盛り上がっている。

ニューヨーク・デイリー・ニュースの寄稿者ブランドン・フリードマン氏は、「ズボンを前後逆にはいたトランプ氏が、今日大演説を行った。近くで確認して、私が間違っていると言ってくれ」とツイートし、不自然にしわが寄ったトランプ氏のズボンを撮影した動画を投稿。他にも90年代に前後逆に服を着るファッションスタイルで一世を風靡したラップデュオのクリス・クロスの名をあげて話題にする人や「もしこれがフェイクビデオだったら、かなり怒るよ」「ファッションで何か伝えようとしているの?」「おじいちゃんがこういう着方をしていた」など多くの人が話題にしており、何かを暗示している説や目の錯覚なだけなどさまざまな意見が寄せられている。

トランプ氏は今年1月に支持者たちを扇動して米連邦議会議事堂を襲撃させたとして、ツイッターやフェイスブックなどSNSのアカウントを凍結されており、自らSNSでこの件について発信することはできないため真相は分かっていない。

集会では2024年を「楽しみにしている」と語り、同年に行われる大統領選出馬に含みを持たせていたトランプ氏だが、最近は求心力が低下していることが世論調査からも明らかになっており、思わぬ形で注目を浴びる格好となった。(ロサンゼルス=千歳香奈子)