大阪市北区天神橋4丁目の雑居ビルに入るカラオケパブ「ごまちゃん」で14日午前、店を経営する稲田真優子さん(25=住居不詳)の遺体が見つかった事件で、2日前に同店を訪れた常連客の男性が異変を感じていたことが分かった。

店のものとみられる会員制交流サイト(SNS)のアカウントによると、緊急事態宣言下で酒類は提供せず、月曜日と木曜日が休みだった。常連客の男性によると、定休日ではない土曜日の12日午後5時半ごろに男性が訪れた際、店は閉まっていたという。男性は「内鍵が閉まっていた。休む日はインスタグラムとかで告知を打つので、おかしいなと思っていた」と話した。

SNSによると、同店は今年1月18日にオープン。何度か訪れたことにある近くの飲食店に勤める男性(24)は「店を始めたばかりなので、頑張らなあかんなと話していた。さりげなく気づかいができ、みんなから好かれていた」と話した。

府警によると14日午前10時40分ごろ、ビルの管理人と一緒に店を訪れた知人女性が、床に血まみれであおむけに倒れた稲田さんを発見し、「女性オーナーが血まみれで倒れている」と110番。胸に刺し傷、首に複数の切り傷があり、床にあおむけで倒れていた。店の入り口は施錠されており、管理人が持っていた合鍵で中に入ったという。府警は殺人事件として捜査している。【松浦隆司】