上野動物園で6月4日から公開を中止していたジャイアントパンダのシンシン(雌、15歳)が23日、双子の赤ちゃんを出産した。上野動物園でのパンダ誕生は、双子の姉にあたる17年6月のシャンシャン(雌、4歳)以来4年ぶりで双子は初めて。3きょうだいで人気がでそうだ。

飼育を担当する教育普及課によると1頭目は23日午前1時3分、そして2頭目は同2時32分に相次いで生まれた。双子の赤ちゃんは性別は不明ながら、母シンシンとともに元気という。

出産前日の22日午後6時ごろからシンシンが陰部をなめるなどの出産行動をし始め、飼育職員は出産時期が近いとみて24時間見守る体制をとっていた。

日付をまたいで23日午前0時1分に破水。同1時3分に1頭目の出産を確認した。大きな声で鳴く赤ちゃんをシンシンは右前肢でしっかりと、かつ力を入れすぎない程度に抱いていた。同2時10分に2度目の破水が確認され、22分後の同2時32分に2頭目が、やはり大きな声をあげながら誕生した。

シンシンは2頭とも右前肢で抱きかかえていたが、一般的にパンダの出産後の母親の特徴として、複数頭を世話する例は少なく、用心の意味も込めて、午前3時10分に2頭のうち1頭を取り上げて保育器に移した。1頭の体重は124グラム。

園は親パンダ2頭の公開を当面中止。シャンシャンは展示を継続する。園内ではパネル展示で双子の成長を公開する予定。