将棋の最年少タイトルホルダー、藤井聡太王位(棋聖=19)が豊島将之竜王(叡王=31)の挑戦を受ける、第62期王位戦7番勝負第3局(神戸市北区、有馬温泉「中の坊瑞苑=ずいえん」)は22日午後6時40分、先手の藤井が117手で勝ち、対戦成績を2勝1敗とした。

21日午前9時からの2日制で始まった対局は、序盤こそ豊島が巧みな指し回しを見せたが、22日の再開以降は藤井の鋭い踏み込みの前に屈した。

投了前、豊島は天井を見上げてフーッと大きくため息をついた。終局後、「(22日の封じ手直後の69手目)先手4五歩と打たれて長考した(82分考えて後手3三桂)が、いい手が思い浮かばなかった。指している時は悪いと思わなかったが、途中から自信がなくなってしまった。1番粘れない順を選んでしまった」と悔しさをにじませた。

藤井が王位初防衛まであと1勝とするか、豊島が2勝2敗のタイに持ち込むか。第4局は8月18、19日、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」で行われる。豊島は「間が開くので、ほかの対局を一生懸命頑張ってしっかり準備したい」と、気持ちを切り替えていた。