将棋の最年少2冠、藤井聡太王位(棋聖=19)が手痛い逆転負けを喫した。3日、山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われた第6期叡王戦5番勝第2局で午後7時5分、161手で豊島将之叡王(竜王=31)に敗れた。これで対戦成績は1勝1敗となった。

   ◇   ◇   ◇

大熱戦でした。大胆で正確な豊島流の本領を発揮しましたね。劣勢のなか、83手目先手5一銀は英断。あっと驚く先手5四銀(91手目)は、野性味あふれる豊島さんの棋風が出ました。1手でも間違えれば負けになる終盤、正確に受けました。藤井さんとの直接対決4連敗を免れ、自信を回復したのではないでしょうか。

勝ち将棋をひっくり返された藤井さんは、悔しいと思っているはず。敗着は先手5四銀への対応と、116手目に後手7八とで金を取った手。後手7八とでは、後手8九とと桂の方を取れば、後の楽しみは大きかった。

これで叡王戦は1勝1敗。面白くなりました。