東京都が渋谷区内で実施する予約不要の若者向け新型コロナウイルスのワクチン接種は31日、5日目を迎えた。初日、2日目のような混乱はなく、スムーズな流れで進行した。

江東区在住の女子生徒(17)に同伴した母親は「江東区では10代の接種が全然進んでいない。まだ夏休みなので、日程の都合がついて良かったです」と話した。中野区在住で、音楽関係の仕事に携わる男性(26)は「先日の行列の様子を見て覚悟していましたが、思っていたより空いていました」と話した上で「抽選結果が出るまで2時間ほどあるので、いったん家に帰ります」と話し、渋谷区内の大学に通う女性(20)も「これからどうしようか考えています」と、待機時間の過ごし方には苦労する姿も見られた。

ピーク時には列を作るも、受け付けから抽選番号配布までをスムーズに行い、高い回転率で対処。配布終了時間の10分後、午前10時40分には希望者全員への配布を終えた。

予約不要の接種には、外国人が多く足を運んでいるのも特徴で、この日も会場では現場スタッフが、言葉などコミュニケーションを取っての対応に苦労する様子が見受けられた。都担当者は「日程は未定だが、(翻訳機)のポケトークを導入する予定がある」と状況の改善について話した。

この日は1052人が並び、354人が当選。倍率は約2・97倍だった。