将棋の史上最年少3冠、藤井聡太王位・叡王・棋聖(19)が17日、「第47期棋王戦挑戦者決定トーナメント3回戦」(東京・千駄ケ谷「将棋会館」)で斎藤慎太郎八段(28)と対戦した。13日に豊島将之竜王(31)との第6期叡王戦5番勝負第5局(同所)を制して初の叡王を獲得して以来、初めての対局だ。先手後手を決める振り駒の結果、と金が4枚出て、先手の斎藤慎先手2六歩、後手8四歩とお互いに飛車先の歩を突き出して、午前10時からスタートした。

両者の対戦成績は藤井の4勝2敗。3年前の王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝と叡王戦本戦1回戦で連敗した後は、4連勝している。

先手の斎藤慎は今年の名人戦挑戦者で、元王座。1手1手丁寧に読みを入れる熟考型でもある。お互いにどれだけ考えて指し手を選ぶのかが注目だ。

タイトルホルダーの藤井はこの棋戦、予選免除。初戦となった2回戦で、斎藤明日斗四段(23)を下した。来月から始まる「第34期竜王戦7番勝負」でも豊島と対戦する。王位戦、叡王戦に続いての頂上対決で年内4冠を目指す。さらに、斎藤慎を倒して、棋王戦初のベスト8進出を目指す。

棋王戦挑戦者決定トーナメントは、年内に挑戦者を決める予定。藤井がこちらも勝ち続ければ、タイトル戦5番勝負が始まる来年は5冠への道が開ける。

持ち時間は各4時間。17日夜には決着の見込み。