米カリフォルニア州モハベ砂漠の空港で9月、陸軍特殊部隊の兵士2人が全身忍者の格好をして刀を持った男に襲撃される事件が起きていたことが明らかになった。

オンラインニュースサイトのデイリー・ビーストが、米軍の機関紙が事件の詳細が記された警察の報告書がSNSに流出したことを確認したと伝えた。

報告書によると事件が起きたのは同18日の深夜で、飛行場の格納庫の外でたばこを吸っていた兵士が忍者の格好をした35歳の男に話しかけられた後、刀で足や頭を切りつけられたという。兵士はすぐにその場から逃げ出し、鍵のかかった建物内に避難して隠れたものの、追いかけてきた犯人が石の塊をハンガーの窓めがけて投げつけるなどし、その場に居合わせた別の兵士も頭に当たって負傷した。

容疑者は現場から逃走したものの、駆け付けた警察官によって近くの道路で身柄を拘束され、殺人未遂と器物破損の容疑などで逮捕された。警察官に対しても刀を振り回すなどして抵抗したため、テーザー銃を使用したとデイリー・ビーストは伝えている。カーン郡の保安官事務所も1日にSNSで事件の詳細を明らかにし、容疑者が使用した刀や割れた窓ガラスの写真なども投稿した。負傷した兵士は病院で治療を受け、命に別条はないという。犯行動機や忍者の格好をしていた理由などは分かっていない。(ロサンゼルス=千歳香奈子)