株式投資で30万円を1億円にした元サラリーマンのマル秘テクニックの「実践編」。相場にはだれも説明できない季節の流れがあります。今回は株式市場の「勝負の季節」についてです。

日本中央競馬会(JRA)では秋のG1レースの季節がやってきました。今年のG1の26レース中、13レースが10月から12月の間に集中しています。その中で特に注目されるのが「秋古馬3冠」と言われる天皇賞・秋、ジャパンカップ、有馬記念でしょうか。

この3レースを同じ年に制覇した競走馬には特別ボーナスが出ます。過去、テイエムオペラオーとゼンノロブロイが達成しています。秋古馬3冠の開催と全く同じ時期に、なぜかしら株式相場も一番の上昇期に入ります。

10月末のハロウィーンから「掉尾(とうび)の一振(いっしん)」までの12月末の間です。この傾向は最近、とくに目立っています。18年だけは当てはまりませんでしたが、12年以降は毎年10月末以降に株価がとても勢いづく時期があったのです。なぜそのような現象が起きるのか? 正直よくわからないのです。明確に説明できないけど、そんな傾向がある。株式用語では「アノマリー」と言っています。理論の枠組みでは説明することができないけど、経験的に観測できるマーケットの規則性のことです。競馬用語では「ジンクス」がそれに近いでしょうか。

私はこういったアノマリーを積極的に利用します。10月末以降の時期にはいつもより少しだけ株式を多めに買うようにしています。ダメな年もあるかもしれないけれど、勝てそうなところでしっかり勝っておく。それが株式相場で長く生き抜くコツではないかと思っています。

◆夕凪(ゆうなぎ)1967年(昭42)、新潟県生まれ。電気通信大卒。大手IT企業に勤めながら04年に30万円から始めた投資資金で億超えを達成。12年に退職し、専業投資家の道を選ぶ。「イベント投資」の名付け親。ツイッターのアカウント「夕凪」で投資情報を随時更新中。著書に「スタバ株は1月に買え!」(東洋経済新報社)。