将棋の藤井聡太3冠(王位・叡王・棋聖=19)が史上最年少4冠獲得を目指して豊島将之竜王(31)に挑戦する、第34期竜王戦7番勝負第2局が22、23日に京都市の仁和寺で行われる。藤井が勢いに乗って2連勝するか、豊島がタイに追いつくか。両者は21日、対局会場での前日検分後、京都市内のホテルで行われた前夜祭に出席し、意気込みを語った。

7番勝負の第1局は先手の藤井が戦型を相掛かりに誘導。終盤までもつれるなかで寄せ手順を読み切った藤井が逆転勝ちした。

スーツ姿で登場した藤井は「一手一手を考え抜いて、いい将棋を指したい」と決意を語った。

京都観光について質問されると「京都はかなり久しぶりです。味の濃いラーメンが有名なので、行きたいなと思います」と麺好きならではの回答だった。初めての仁和寺での対局について「すごく厳かな雰囲気の由緒ある対局室で指せるのは光栄です」と話した。

2人のタイトル戦での対決は今年3回目。6月からの王位戦7番勝負は藤井が4勝1敗で初防衛し、7月からの叡王戦5番勝負でも挑戦者の藤井が3勝2敗でタイトルを奪取し、史上最年少の3冠となった。

両者の対戦戦績は9勝9敗の五分。藤井は豊島との初顔合わせとなったデビュー1年目の17年8月の棋王戦挑戦者決定トーナメントから6連敗を喫したが、今年に入り、8勝3敗と巻き返した。

竜王戦3連覇を目指す豊島は「シリーズは第1局を落としてしまい厳しい展開だが、精いっぱい頑張っていい将棋を指していきたい」と意気込んだ。