将棋の藤井聡太3冠(王位・叡王・棋聖=19)が史上最年少4冠獲得を目指して豊島将之竜王(31)に挑戦する、第34期竜王戦7番勝負第2局が22日、京都市の仁和寺で始まった。シリーズの対戦成績は藤井の1勝。藤井が勢いに乗って2連勝するか、豊島がタイに追いつくか。シリーズの流れを左右する重要な一戦となる。

午前8時45分、黒い羽織の和装姿で藤井が入室。同48分、豊島はグレーの羽織をまとい、対局場に登場した。

午前9時、立会人の淡路仁茂九段(71)が定刻になったことを告げると、お互いに深々と一礼し、対局を始めた。先手の豊島は一呼吸置き、2六歩と飛車先の歩を突いた。藤井はいつものようにお茶を一口飲み、心を整えてから飛車先の歩を突いた。戦型は相掛かりになった。

第1局は先手の藤井が終盤までもつれるなかで寄せ手順を読み切り、逆転勝ちした。2人のタイトル戦での対決は今年3回目。6月からの王位戦7番勝負は藤井が4勝1敗で初防衛し、7月からの叡王戦5番勝負でも挑戦者の藤井が3勝2敗でタイトルを奪取し、史上最年少の3冠となった。

両者の過去の対戦戦績は9勝9敗の五分。藤井は豊島との初顔合わせとなったデビュー1年目の17年8月の棋王戦挑戦者決定トーナメントから6連敗を喫したが、今年に入り、巻き返した。

対局は持ち時間は各8時間の2日制。1日目は夕方に封じ手をする。2日目は23日午前9時に再開する。