22日に都議を辞職した木下富美子氏(55)に対しての質疑が行われる予定だった東京都議会の議会運営委員会が24日に開催され、小宮安里委員長(45)が木下氏の議会への対応や22日の辞職会見に苦言を呈した。

会の冒頭で「議員を辞職しましたが、都議会に対する説明責任は、いまだ果たされておらず、委員長として大変遺憾であることを、あらためて表明しておきます」と憤りを隠さなかった。

委員会後の会見では「理不尽な思いをされたということですが、そもそもそうした状況をお作りになったのは木下氏であったことを、受け止めていただかないままに辞職に至られたと、会見を見て感じました」。9日の公営企業委員会に出席の意向を示したにもかかわらず流会となったことなどを「理不尽」と表現したことに加え、都議会全会一致の2度にわたる辞職勧告決議にも「法的拘束力はない」と主張した姿勢を強く批判した。今後は議員の不祥事や長期欠席時の扱いや報酬などについて「都議会のあり方検討委員会」で議論を重ねていく予定だ。

木下氏に辞職への助言をしたとされる小池百合子都知事は、辞職に関する記者の問いかけに、登庁時は「打ち合わせがありますので」。退庁時も「失礼しま~す」と足早に立ち去り、発言を避けた形となった。【鎌田直秀】