ヤクルトファンで知られる作家の村上春樹さん(72)が28日、パーソナリティーを務める「村上RADIO」(TOKYOFM)で「僕はシーズン前、絶対最下位だと思っていました。悪いこと考えていたんですけど、優勝して、その勢いで日本シリーズもオリックスを撃破して無事優勝しました。とてもめでたい1年でした」と喜びを語った。

村上さんは1968年(昭43)に早大に入学するため神戸から上京して以来のスワローズファン(当時は産経アトムズ)。「天文学的な数の負け試合を目撃し続けてきた」と明かし、「そう人生は勝つことより負けることの方が多いのだ」ということを学んだ。村上さんはヤクルトが初のリーグ優勝を果たした78年の開幕戦で先頭のデーブ・ヒルトンが二塁打を放つのを外野席から見て「そのとき空から何かが静かに舞い降りてきて」「そうだ小説を書いてみようと思い立った」と明かしている。

作家デビューのきっかけをつくったヤクルトの前年最下位からの20年ぶりの日本一。「スワローズはどこまでも予測がつかないチームなんです」。うれしそうに話した。