将棋のプロ棋士による初の東西対抗団体戦、「SUNTORY 将棋オールスター 東西対抗戦2021」(準公式戦)が26日、都内で始まった。

日本将棋連盟の所属棋士が東軍(東京本部所属)と西軍(関西本部所属)に分かれ、選ばれた各5人が初手から1手30秒で戦う。

第2局の豊島将之九段(31)対横山泰明七段(41)戦では、藤井聡太竜王(19)と羽生善治九段(51)が途中で大盤解説を担当し、来場したファンを喜ばせた。佐藤康光九段(52)と谷川浩司九段(59)の解説の後を継ぐ形で52手目から登場した。

「大盤解説は初めてです」と話す藤井に、大先輩羽生が優しくフォローした。「デビューですね。わたしも10代のころにどこかの将棋祭で初めて大盤解説をした時、目の前にいたおじさんから『声が小さい』と言われ、ますます声が小さくなってしまいました」と、場内を笑わせていた。

局面について、「先手持ちといいたいですけど、後手ペース」と判断すると、「藤井さんがおっしゃるならそうなんでしょう」などと切り返す。この後も羽生がリードして聞き手役となり、藤井にどう局面を読んでいるのかを解説してもらった。80手目まで夢のコンビ解説が続いた。