将棋の最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=19)が初参加する第81期順位戦A級1回戦、佐藤康光九段(52)戦が22日、名古屋市の名古屋駅前に立つ複合商業施設「ミッドランドスクエア」25階に新設された名古屋将棋対局場で始まった。「こけら落とし対局」として藤井VS佐藤、順位戦B級2組1回戦、杉本昌隆八段、佐々木慎七段(42)戦が行われた。

先後は事前に決まっており、先手の藤井は「ホームの対局場」でいつものようにお茶を一口飲み、心を落ち着かせてから、2六歩と飛車先の歩を突いた。後手の佐藤は3四歩と角道を開けた。

順位戦は最上位のA級からC級2組までの5クラスに分かれて戦い、A級の優勝者が名人挑戦者となる。

今期、藤井が挑戦権を獲得し、来年4~6月に開催予定の名人戦で渡辺名人から名人位を奪取すれば、谷川浩司17世永世名人が83年6月に達成した21歳2カ月の史上最年少名人獲得記録を更新する。

持ち時間は各6時間。22日夜には決着の見込み。