発明家のドクター・中松氏(本名・中松義郎)が、94歳の誕生日翌日の27日、都内で誕生会を開き「長経験者連盟」設立を発表した。60歳以上の希望者が誰でも加入でき、有為な経験、知見を持ったメンバーを、若い世代の教育のために直接、学校などに派遣。幅広い人脈の企業、団体への提供も行う。高齢化社会が進み、孤独死が社会問題となる中、高齢者が生きがい、友人を見つけ、社会との関わりが持てる場にもなる。

その上で、基幹プロジェクトとして、長経験者の知見、経験、精神性を抽出してメモリーチップに記録する、デジタルクローン化計画を発表。デジタルクローンには、スマートフォンや専用アプリを通してアクセスが可能。本人が亡くなってもデータを運用でき、後世に財産として残る。第1弾として、中松氏の発明、科学技術などを落とし込んだ、ドクター・中松クローンの作成に取りかかる。

昨今、後継者不足から伝統的な技術、芸能が失われていくことが問題視されているが、それらを持つ人をデジタルクローン化しておけば、後世の復活も期待できる。中松氏は「デジタル技術により、人の終末の形が変わる」と力を込めた。【村上幸将】