子どもの職業・社会体験施設「キッザニア東京」(東京都江東区)で5日、参院選(10日投開票)に合わせ、子どもたちが比例代表方式で実在の政党に投票する「キッザニア模擬選挙」を実施した。期間は10日まで。兵庫県西宮市の「キッザニア甲子園」でも行われる。

キッザニアに入場した3歳~15歳の子どもたちが対象。12年から国政選挙のたびに行い8回目の開催。今回から初めて「選挙割」のシステムを導入した。投票後に受け取れる「投票済証」を、ソフトクリームショップや花屋などで提示すると、通常は専用通貨を支払うアクティビティを1つ無料で体験することできる。

投票所には政党のポスターや、主な公約などが掲示されている。記載台や投票箱は自治体で実際使われているものを使用。投票開始前には投票箱に何も入っていないことを確認する「ゼロ票確認」を行い、子どもたちは実際の投票とほぼ同じ方法で投票を行った。

模擬選挙に参加した小学6年生の桜井花穏さん(11)は投票の体験後、「自分の考えと似たところを探すのが難しかった」と振り返り「(実際の)投票に行ってみたい」。同じく小学6年生の原慎太郎君(12)は、政治家に求めることについて「コロナの死者が出ているので、お年寄りの医療の充実」と話した。投票済証の使い道については「ソフトクリームに使いたい」と口にした。キッザニア東京の佐藤徹太郎事業部長は「子どもたちが自分たちの代表を選ぶ。あるいは自分の意見を表明する姿勢。選挙に参加する大切さを学んでいただきたい」と力を込めた。