暑い夏の盛りの風物詩・盆踊り。新型コロナウイルスのまん延の影響もあって、さまざまな制約がありながらも全国各地で3年ぶりに開催されるケースが多い。誰もが参加できる伝統芸能ではあるが、今年は入場制限が設定されるなどしている。

築地本願寺(東京・中央区)では明日3日から4日間、1日につき事前登録された地元築地の勤務者、通学者、在住者を対象に2700人限定で開催をする。20、21年は開催中止で開催は3年ぶり。19年までは1日の来場者は約2万人だった。今年は南門と北門を閉鎖し、西側の正面口に専用ゲートを設置して体温測定と事前配布したチケットの確認をする入場規制をかける。

東森尚人副宗務長は「誰もが楽しめる踊りなのに入場制限するのは心苦しい」と話したが「協賛金は過去に例にないぐらいに寄せられた。寄付をいただいた方にはお気持ちとして盆踊りの入場券をお渡ししている。みなさん、盆踊りを心待ちにしているのが伝わってきた」という。

築地場外市場はフードコートを持つ「築地魚河岸」で5日午後5時から「魚河岸食堂ビアガーデン」と銘打って食のイベントを行い、築地本願寺の盆踊りに入場できない層をターゲットにする。元サッカー日本代表で長野に農場を所有する石川直宏氏が4日朝に自ら収穫したトウモロコシ「プレミアムみらい」を持ち込んで、フードコートの3店がコーンスープ、コーンの入ったカニクリームコロッケ、そばつゆで焼いたトウモロコシを販売する。

石川氏は「今年のトウモロコシはイチゴ並みの糖度19度を記録した。本当においしいので食べにきてください。みなさんに会えるのを楽しみにしている」と抱負を語った。【寺沢卓】