暑い夏の盛りの風物詩・盆踊り。新型コロナウイルスのまん延の影響もあって、さまざまな制約がありながらも全国各地で3年ぶりに開催されるケースが多い。誰もが参加できる伝統芸能ではあるが、今年は入場制限が設定されるなどしている。

8月6、7日の2日間での盆踊り開催を計画していた自由が丘商店街振興組合(東京・目黒区)は7月29日に中止を発表した。戦前から実施してきた歴史があり、自由が丘駅前のロータリーを封鎖するスタイル。3年ぶりの開催のはずだったが、政府が高齢者や基礎疾患を持つ人に外出を控える要請をした「BA・5対策強化宣言」を出したことと、高齢者のグループから参加辞退が続出したことで組合事務局が決断した。

中止を決める直前まで開催を模索し続けた。会場をプラスチックフェンスで区切って事前に登録した参加者を場内に引き込み、LINEアプリで30分ごとに100人上限で踊れるパターンを考案した。同組合事務局長の中山雄次郎さんは「コロナがまん延する厳しい状況の中、開催できるやり方を提示できたのは大収穫だった。楽しみは来年にとっておきます」と語った。