将棋の里見香奈女流5冠(清麗・女流王座・女流王位・女流王将・倉敷藤花=30)が女性初の棋士を目指す、「編入試験5番勝負第2局」(日本将棋連盟主催)の岡部怜央四段(23)戦が22日、東京・千駄ケ谷「将棋会館」で行われた。午前10時から始まった対局は、午後5時48分、132手で後手の岡部が勝利。第1局(8月18日、大阪市)の徳田拳士四段(24)戦に続いて連敗した里見は、棋士合格へ3連勝するしかなくなった。

「大事なところで間違えてしまった」。終局後、悔しさをかみしめながら話した。自ら局面を動かした岡部の後手5七金(84手目)以降、防戦するが切り崩された。それまでは互角、もしくはややリードしていた。

女流棋戦では「第2期ヒューリック杯白玲戦7番勝負」で西山朋佳白玲(女王=27)に挑戦中。2勝2敗で第5局を10月1日、奈良市で行う。10月26日に都内で開幕する第12期リコー杯女流王座戦5番勝負では、加藤桃子女流三段(27)の挑戦を受ける。タイトル戦という頂上対決をこなしながら、棋士合格も狙う。「自分の力を出し切れるように頑張りたいと思います」と語った。