将棋の第35期竜王戦7番勝負第4局(11月8、9日、京都府福知山市「福知山城天守閣」)の実行委員会が27日、対局で提供される「勝負メシ」と「おやつ」「ドリンク」の候補30品を発表した。8~9月に市内の和菓子店、飲食店などから公募し、勝負メシ19品、おやつ24品、ドリンク8品の計51品の応募があった。

このうち、ドリンクは「福知山トマトの生しぼりじゅーす」など8品がそのまま通過。勝負メシは「福知山産京地どりの親子丼」「肉のまち福知山 ヒレ勝つカレー」など10品、おやつは「王様のどら焼き 丹波の大粒栗」「光秀の愛したプリン」など12品が選ばれた。

4年前に初めて竜王戦を招致した際、同市ではこの棋戦初の試みとして「勝負メシ」を公募した。今回は市制85周年記念事業として、「勝負メシ」だけでなく「おやつ」「ドリンク」にも枠を広げた。「スイーツ、肉など、魅力的な食が多い福知山市ならではのメニューをつくり、両対局者を食の面からも町ぐるみで応援したい」と、同市秘書広報課では言う。今後は10月下旬にメニューブックが完成となって市内外で配布される。市内ではやはり10月下旬から来年1月上旬まで各店舗で提供されるという。

竜王戦は今期、初防衛を目指す藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)に広瀬章人八段(35)が挑戦する。両者がタイトル戦で激突するのは初めてだ。対局は2日制で行われ、両日共に昼食休憩があるほか、午前・午後の2回おやつとドリンクは出される。

広瀬は4年前の挑戦者で、この時も第4局が福知山城で行われて羽生善治竜王(当時)に勝利した。そのまま、4勝3敗で初の竜王位を獲得している。前回の福知山対局では初日に「肉のまち福知山ステーキ重定食」、2日目は「親子丼」を選んだ。

同様の企画は、福知山市の前に竜王戦第3局を行う静岡県富士宮市でも「おやつの投票制」として8月に実施された。こちらは9月15日に和菓子3品、洋菓子4品が選ばれている。