ノーベル文学賞が6日、スウェーデンの首都ストックホルムで発表され、村上春樹氏(73)の受賞は今年もならなかった。

この日、村上さんの母校である兵庫・西宮市立香櫨園(こうろえん)小学校には、同級生や学校の関係者が集まり、発表を見守った。

6年生の時に、同じクラスだった頭井治男さん(73)は、村上さんの当時の印象について「国語は一番上だった。文章は飛び抜けてうまかった」と振り返った。「来年を楽しみに。いつかは取るでしょう」と期待をこめた。

同じくクラスメートだった内堀均さん(73)は「例年のことだが、来ることに僕らは意義がある。彼がいるからクラス会で集まるところもある」と口にした。

受賞はならなかったが、同校のランチルーム横には村上さんにまつわるクイズなども掲載。平野直文校長(56)、は朝礼で児童に同賞について紹介したという。

「この香櫨園小学校の第1期卒業生で、僕たちの先輩だよ、もし受賞したらうれしいことだよね、クイズもあるから良かったら見に来てねと言いました」

低学年の児童にも分かるように丁寧に伝えた。

コロナ禍以降は、放送室から各教室のテレビとつないで朝礼を行っているといい、平野校長自身、児童の直接の反応は見えないが「朝礼後にクイズの周りにたくさん集まっていた。(村上さんとの)つながりに関心を持ってくれているのかなと思います」と口にした。

同賞は、フランスの女性作家、アニー・エルノーさん(82)が受賞した。