仲邑菫三段(13)が囲碁界史上最年少でのタイトル獲得を目指して上野愛咲美女流棋聖(21)に初挑戦する、第26期女流棋聖戦挑戦手合3番勝負第2局が26日、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で行われた。対局は235手までで白番(後手)の仲邑が半目(競馬でいえば鼻差)勝ちした。リードを許していたが、粘って盛り返してタイトル戦初白星を挙げた。対戦成績を1勝1敗として、最終第3局(2月6日、同所)に望みをつないだ。

仲邑は食い下がった。「じっくり打てば差が細かくなる。ついて行こう」。上野の緩手もあり、最後の最後にわずかな差での勝利を得た。「粘り強く打てて良かったです」。

先行逃げ切り型が、ひのき舞台で新たな打ち方を披露した。「(中盤引き離された)第1局(19日、神奈川県平塚市)は、自分がしっかり打っていればいい勝負ができていた。自分の力を信じて打てました」。

これまでの囲碁界史上最年少タイトルは、2014年(平26)に藤沢里菜現女流本因坊(24)が第1期会津中央病院杯で獲得した15歳9カ月。仲邑は第3局で勝てば、13歳11カ月の初タイトルとなる。「勝ち負けより、自分の打ちたい碁で力を出し切りたいです」。無欲でぶつかる。【赤塚辰浩】