自民党の茂木敏充幹事長は30日夜、東京都内で開かれた統一地方選に向けた党東京都連のパーティーであいさつし、25日の衆院代表質問で、過去の方針から180度転換して児童手当の所得制限撤廃に言及、批判されていることに触れ「過去にとらわれず未来志向で必要なことはやっていく。そういう包容力のある柔軟な、先進的な政党であり続けたい」と、独自の理論で釈明した。

茂木氏は衆院代表質問での発言を「子供・子育て政策について、これからは所得制限の撤廃も必要ではないかと提案した」と振り返った。その上で「昨日(29日)NHKの日曜討論に出たら、10年前に自民党は(民主党政権の)子ども手当を批判した(のに所得制限撤廃とは)、けしからんと。あの時とは言っていることが違うという話をいただいたが、確実に時代は変化してきている」などと主張。「時代の変化に合わせて必要な見直しは行っていくべきだ。過去にとらわれるのではなく未来志向で、必要なことはやっていく。いろんな意見を取り入れ、生かしていく。そういう包容力のある先進的な党で、自民党はあり続けたい」と、持論を述べた。

「日曜討論」では、ともに出演していた立憲民主党の岡田克也幹事長に、方針転換を反省するよう求められ「反省します」と答えた茂木氏。そのやりとりに関して「過去にあまりこだわってもしょうがないと思い、反省しますと言ったら、今度は反省だけではだめだという話をする。どうかなと思うが、過去にこだわって前に進めることができない政党がいいのか、未来志向で日本を前に進める自民党がいいのか、それが問われるのがこれからの時代だ」と主張。時代の流れに合わせた方針転換であると、一貫したトーンで訴えた。