次期衆院選に立候補せず政界引退の意向を固め、あす3日にも細田博之衆院議長に議員辞職願を提出する自民党の岸信夫前防衛相(63=衆院山口2区)が2日、実兄の故安倍晋三元首相が会長を務めた安倍派(清和政策研究会)の会合に出席し、あいさつした。「参院議員2期、衆院議員4期の間、清和研のみなさまにはお世話になりました。今、この時点で辞職するのは大変、じくじたる思いはありますが、やむ得ない事情で大変申し訳ないが、辞職願を出します」などと述べたことを会合後、塩谷立会長代理(元文科相)が明らかにした。

岸氏は2020年に菅前内閣で防衛相として初入閣し、岸田内閣でも昨年8月まで防衛相を務めたが、持病の悪化によって政界を引退する意向を固めた。岸氏の辞職により、4月23日に安倍氏の死去に伴う衆院山口4区と、山口2区の「ダブル補選」が実施される見通しとなった。自民党山口県連は2区の候補者を公募するとしているが、岸氏は長男の信千世氏を擁立したい意向を示している。