作家の乙武洋匡氏(46)と元サッカー日本代表MF本田圭佑(36)が6日までにツイッターを更新し、岸田文雄首相の荒井勝喜秘書官がLGBTなど性的少数者への差別発言で更迭された問題をめぐって議論を繰り広げた。

本田は5日、荒井秘書官の更迭に「クビにするべきじゃない」と反対の立場を示し、「本人も口に出したことが悪いと思ってるなら謝ればいいし、許せないってのはtoo much。1つのミスで人落とすこの社会システムこそが多くの人を苦しめてる原因でもある。それが新しいことへの挑戦の壁になってる」と指摘した。

この本田の発言に、乙武氏は「たとえば決定機にシュートを外すという”ミス”を犯した選手には寛容であるべきだと思うんですけど、『○○人とは同じチームでプレーしたくない』と発言した選手にも寛容であるべきかは疑問が残ると思うんですよね。こうした発言も“ミス”と捉えるかは、人によって判断が分かれそう」と異論を唱え、「『日本』という国をチームに例えるなら、監督が差別発言をしたコーチに寛容な態度を示すことで、差別の対象となった選手たちは、おそらくそのチームにいることを苦痛に感じるでしょう。少なくとも誇りには思えない。よって、国やチームのトップが『差別は許さない』という態度を示すことは重要かなと」と、解雇は妥当とする立場を示した。

乙武氏の意見に、本田は「差別は許さないって僕も同じ考え方なんですが」とした上で、「でも一回目から許さないってことではないじゃないですか。言った人の意図とか、その後の対応によって許すか許さないかを判断するのがいいかなと」と反論。乙武氏は「本田さんがおっしゃる通り『発言主のその後の対応』は、非常に重要ですよね」と理解を示しつつ、「そうした意味で、『差別的なことを思っていると捉えられたとしたら撤回する』とあまり反省の様子が感じられない本件においては、荒井秘書官が職に留まることは適切ではないと感じています」と強調した。