上野愛咲美五段(21)が姚智騰(よう・ちとう)六段(25)に先勝して、囲碁界初の女流新人王まであと1勝とした、第48期新人王戦決勝3番勝負第2局が22日午前10時、東京・市ケ谷「日本棋院東京本院」で始まった。第1局は黒(先手)番の上野が中押し勝ち。今局は先手後手を入れ替え、1勝1敗として最終第3局に持ち込みたい姚の黒番で始まった。
上野は一昨年も決勝に進出したが、外柳是聞(そとやなぎ・せぶん)現五段(28)に1勝2敗で敗れた。1997年(平9)には青木喜久代現八段(55)が女流棋士として初めて勝ち上がったが、山田規三生現九段(51)に連敗しており、上野には女流初の新人王獲得の期待がかかる。なお、男女混合の若手限定戦である「広島アルミ杯・若鯉戦」で上野は21、22年と連覇している。
過去の新人王には、07年井山裕太王座・碁聖(34)、14年一力遼棋聖・本因坊(26)、17年芝野虎丸名人・十段(23)、20年関航太郎天元(21)と、今の7大タイトル保持者も名を連ねている。
このタイトル戦は若手の登竜門であり、参加資格は予選開催年の9月1日時点で25歳以下、六段以下。第32期からは1度獲得すると、参加資格がなくなっている。優勝賞金200万円。
持ち時間は各3時間で、22日夕方には決着の見込み。