日本大のアメリカンフットボール部をめぐる違法薬物事件で、覚醒剤を麻薬と誤認し所持したとして麻薬取締法違反(所持)の罪に問われた北畠成文被告(21)は1日、東京地裁(池田知史裁判官)で開かれた初公判に臨んだ。

北畠被告は被告人質問で、今年7月、東京都中野区にあるアメフト部の寮で行われた部員の持ち物検査で、植物片などの不審物が見つかった際のことについて、アメフト部の監督やコーチから「沢田(康弘・副学長)さんに見つかって良かった」と声をかけられたと明かした。

植物片を持ち帰ったのは、一連の調査に当たった沢田副学長だったが、北畠被告は当時について「(沢田副学長が)もみ消すんだと思って、少し安心した。見つからないものだと安心した」と話した。「(元検事の)沢田さんの経歴は知っていた。もみ消すくらい力があると思った」とも口にした。

一方「当然、つかまると思っていた」とも話し、7月半ばに監督に、自身のものであることを打ち明けようと思ったとも話した。大学側からは「警察へ行こう」と自首を勧めるような話は、8月5日に逮捕されるまでの間に「なかった」とも口にした。

大学への恨みはあるかと問われると「一切ありません」と答えた。現在は出校停止中で、今後懲戒処分が課せられる見通しだと指摘されると「僕が犯した罪は重い。(大学に)残れるとは思っていない」と、話した。

北畠被告は、濃いグレーのスーツに青のネクタイ。マスク姿で初公判に臨んだ。「職業は」の問いには「学生です」と答えた。起訴内容を「間違いないです」と認めた。

検察側は冒頭陳述で、北畠被告が大学入学前の高校3年の冬ごろから、友人の勧めで大麻を使用していたと指摘した。自ら密売人に接触して受け取り、友人らと使用していたとも指摘した。

東京地検によると、北畠被告は今年7月、東京都中野区にある日大アメフト部の寮で覚醒剤を麻薬と認識して所持したとされる。

日大アメフト部をめぐっては、北畠被告以外にも10月に、密売人から大麻を購入したとして麻薬特例法違反容疑で部員(21)が逮捕、略式起訴され罰金刑を受けた。また先月27日には同法違反容疑で別の部員(21)が逮捕されている。