自民党や民主党の衆院議員を務めた田中真紀子元外相(79)が8日、国会内で開かれた政治改革への提言を求める会合で講演し、自民党の派閥パーティーをめぐる政治資金問題をはじめ今の政治情勢を、久しぶりの「真紀子節」で一刀両断、ぶった切った。

真紀子氏は2012年衆院選で落選後、国会議員を引退したが、政治に関する発信は続けてきた。講演の主な要旨と質疑応答の内容は以下の通り。

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官房機密費の使い方、外務省報償費の使い方…全部、税金なんです。一般の国民はそんな使い方をしていないんですよ。(政治家が)こんな(お金の)使い方をしていて、なぜ改革をしないのかという思いが非常に強いんです。

「世襲」は、政治資金まで引き継いで、無税でやるからいけない。うちは(長男は選挙)出ませんでしたから。政治資金が引き継がれたらだめ。世襲でもいい議員はいます。要するに本人の能力、やる気です。

私がどうしてもやりたいと思っているのは、選挙のたびに立会演説会をやること。うちの父は「あれでお父さんは鍛えられた」としょっちゅう言っていた。選挙期間中、公園か何かに3日に1回、候補者が全部並んで、有権者が質問するんです。「財政再建するにはどうするのか」「環境問題と経済成長はどうするのか」「同性婚はどう思うか」といろいろ聴く。「分からない」と言っている人はだめですよ。

有権者が(候補者を)見極めるチャンスを、絶対につくるべきです。それで候補者も鍛えられる。民主主義は言論ですから、言葉で、どれだけわかりやすくしゃべるか。しゃべらないで、なんですか、最近「答弁を差し控えさせていただきます」と。差し控えるのは、やましいから答えられないということでしょ。

国民はそんなにばかじゃない。差し控えちゃいけない。だったら国会議員になるのを差し控えた方がいい。そういう、すっとぼけた言葉の使い方をしたらだめ。即、議員を辞めてもらいます。

(質疑応答で、この日発信した意味を問われて)

自民党で今起きている問題はけしからん、大嫌いだ、絶対投票しないという(人がいる)のに、野党がだらしないから自民党に入れると。これがだめ。私は誰の応援もしていないが、野党が国民を育てる。それが自分のため。(野党議員は)みんな学歴はあって頭もいいが、経験がない。企業で言えば平社員や課長くらい。しかし自民党にはいろんなノウハウがある。外交や役人の使い方、お金の使い方、役所との付き合い方…いろんなノウハウがあり社長や専務並み。だから基本的なところで、野党はひっくり返る。国民が考え方を変えて野党にやらせるべきです。野党を鍛えて、立派な第1政党をつくりませんか。

有権者が「最後は結局、自民党」と言うとがっかりします。結局、野党がだらしないと。育てないからですよ。野党を育てましょうよ。それが我々のためになるのですから。

この会も1年がかりでやって、たまたまこの問題(松野博一官房長官の政治資金問題)にばっちりぶつかってしまいましたが、これを空砲、打ち上げ花火にするつもりはない。(提言を)まとめて各政党に出します。厳しい話を、質問状で出します。我々は本気なんです。政治を良くしたい。そのためには、有権者が頑張らないといけないんです。