将棋の藤井聡太棋王(竜王・名人・王位・叡王・王座・王将・棋聖=21)が同学年の伊藤匠七段(21)の挑戦を受ける第49期棋王戦コナミグループ杯5番勝負第2局が24日、石川県金沢市の「北國新聞会館」で始まった。第1局は異例の持将棋(引き分け)が成立し、シリーズ成績は両者ともに0勝0敗1分。藤井は棋王初防衛、伊藤は初タイトル獲得を目指す。

午前8時48分、伊藤が入室。その後、藤井が着座した。藤井が駒箱から駒袋を取り出し、丁寧に駒を並べた。

駒と盤は能登半島地震で自宅が倒壊した石川県珠洲市の塩井一仁さん(63)が提供した。アマチュア三段の実力で、日本将棋連盟石川県支部連合会理事を務める塩井さんは自宅が倒壊し、妻を亡くした。約3週間後、塩井さんはがれきの中から奇跡的に無傷の駒4組を見つけ出した。今回、使用されたのは4組のうち1組の駒だった。両者は駒に被災地への思いを乗せ、対局に臨んだ。

午前9時、立会人の久保利明九段(48)が定刻になったことを告げると、お互いに深々と一礼。先手の伊藤が飛車先の歩を突くと、藤井は飛車先の歩を突き返した。戦型は角換わりに決まった。02年生まれ同士の同学年頂上対決はスタートした。

今期の棋王戦5番勝負は富山県魚津市で4日に開幕し、金沢、新潟と能登半島地震で被害を受けた地域を巡る。持ち時間は各4時間。24日夜までには決着する見込み。