自民党派閥の裏金事件で岸田文雄首相(66)の支持率がじり貧になる中、各社世論調査の「ポスト岸田」でトップに名前が挙がる自民党の石破茂元幹事長(67)が26日、衆院予算委員会で質問に立ち、岸田首相と相対するひと幕があった。

石破氏の予算委質問は約1年ぶり。この日が2月26日であることから、石破氏は冒頭で、かつて陸軍将校らが1483人を率いて蜂起し、高橋是清蔵相ら当時の政府要人を殺害するなどした「二・二六事件」に言及。「この国会議事堂も占拠された。今我々がいるこの場所は、まさしく現場の1つだった」と述べ、5分近くにわたって「文民統制とは何か。軍とは、警察とは何なのか。自衛隊とは何なのかを、きちんと考えることが重要と思っている」など、安全保障政策の論客としての持論を訴えた。

石破氏はまた、能登半島地震のような大規模災害時の避難所のあり方や、日本が武力攻撃を受けた際に住民が避難するシェルターの整備、食糧安全保障について、首相に質問。見解をただしたが、岸田首相は淡々と答弁を続けた。

一方で石破氏は、国民の関心事でもある自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件の話題には触れず、裏金問題で問われている首相の指導力についても、一切言及しなかった。

石破氏の主張が続き、首相が答弁に立ったのは3回。岸田首相と「ポスト岸田」1番手の直接対決は、丁々発止のやりとりには、ほど遠かった。石破氏は質問時間25分のほとんどを持論の主張に費やし、「石破氏独演会」の様相をみせ、本格論戦とはならなかった。