藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖=21)への挑戦権を争う、将棋の第82期A級順位戦最終9回戦一斉対局が29日、静岡市「浮月楼」で開催される。その前夜祭が28日、同所で行われた。

翌日の決戦を控えた10人の棋士が決意表明を行った後、スペシャルゲストとして藤井名人が登場。立会人の青野照市九段(71)、聞き手の小林健二九段(66)に囲まれてトークショーを展開した。

小林と同じ故板谷進九段門下の弟弟子で、藤井の師匠でもある杉本昌隆八段(55)の話しになったとき、藤井が「師匠を最近見ていると、オチのある話しをしている。その変化に私も驚いています」と笑った。

小さい頃は師匠からお年玉を貰っていたが、今年はもらっていないという。「もらうのも申し訳ないので」。小林から「師匠にあげれば」と問われると、「弟子から師匠にお年玉は聞いたことがないので、やりづらいですね」と、やはり笑いながら返した。

藤井が名人を獲得した翌日の昨年6月2日、師匠が乗っていた新幹線が止まった。「大変だなと思いまししたが、ひとごとなので」と話した。

名人獲得の後の同年6月5日、ベトナム・ダナンで棋聖戦5番勝負第1局を戦った。藤井にとっては初の海外だった。「日本から5時間のフライトは長いなあと思いました。次に海外に行くなら近場から」と終始、笑顔だった。