藤井聡太名人(竜王・王位・叡王・王座・棋王・王将・棋聖=21)への挑戦権を争う、将棋の第82期A級順位戦最終9回戦一斉対局が29日、静岡市「浮月楼」で開催された。

これまで8局を終えて6勝2敗で単独トップを走っていた豊島将之九段(33)が、同5勝3敗で追う菅井竜也八段(31)を下し、挑戦権を獲得した。豊島の名人戦登場は、渡辺明九段(39)にタイトルを奪われた第78期以来、4期ぶり。また、タイトル戦の登場は一昨年の王位戦以来となる。

今期は開幕から6連勝したが、その後に連敗した。「前局はチャンスのある将棋だった。流れが悪かった。何とか切り替えて指せるようにと思っていました」と言う。A級順位戦は、「挑戦権争いに加われるようにという気持ちで指していました。以前に出たのはかなり昔という感じがします。出られることをうれしく思っています」と語った。

昨年6月、藤井が史上最年少名人を獲得した翌日の対局で振り飛車を採用するなど、自らの将棋を変化させてきた。「非常に安定感があって精度が高い」と評する藤井の棋風にどう対抗するか。開幕に向けて「作戦を考えることと、少しでも状態が良くなるようにもっていきたいです」と話していた。

藤井名人との7番勝負第1局は4月10、11日、東京都文京区「ホテル椿山荘東京」で行われる。