江ノ電由比ケ浜駅(神奈川・鎌倉市)から徒歩7分にある鎌倉文学館。周りを木立に囲まれ、相模湾が一望できる高台にある。1983年(昭58)、加賀百万石前田侯爵鎌倉別荘(国登録有形文化財)から寄贈を受けた同市が、85年(昭60)に設立した。

鎌倉にゆかりのある川端康成、夏目漱石、芥川龍之介、与謝野晶子、大佛次郎ら「鎌倉文士」の精髄(エッセンス)を体現する場として、原稿・手紙・愛用品などを常時展示。文学ファンの話題になっている。現在、絵本作家、富安陽子の特別展「夢か、うつつか、妖怪か!?」を開催している(9月17日まで)。隣接のバラ園では美しい花々も楽しめる。「今後も斬新な展示を企画します。貴重な建物の中で、ゆっくり過ごしてみては」と、富岡幸一郎館長(61)。この秋は古都鎌倉で文学者の精髄にふれてみよう!

◆鎌倉文学館 神奈川県鎌倉市長谷1の5の3、【電話】0467・23・3911。開館時間・3~9月=午前9時~午後5時、10~2月=午前9時~午後4時30分、月曜休館(祝日は開館)、9月18~30日まで休館。※観覧料=一般300円、小中学生100円。団体、鎌倉市在住在学の割引あり。