オークスを制して2冠を達成したスターズオンアースとC・ルメール騎手(右)(撮影・丹羽敏通)
オークスを制して2冠を達成したスターズオンアースとC・ルメール騎手(右)(撮影・丹羽敏通)

<オークス>

桜花賞馬スターズオンアースが、名手ルメールの見事なエスコートで2冠に輝いた。フルゲートの大外枠の場合、どの馬をマークするかでレースプランが変わってくる。進みが悪い馬の後ろなら必要以上にポジションを下げられる恐れがあり、馬混みに入れば前が詰まる。ある程度、上位争いできそうな馬の目星をつけておかなくては厳しい。

1コーナーでプレサージュリフトをマークするスターズオンアース(右手前)
1コーナーでプレサージュリフトをマークするスターズオンアース(右手前)

ルメールが1コーナーで目標にしたのが、5着のプレサージュリフトだ。向正面では中団の(内ラチ沿いから)2列目。コーナーで外へ振られることもなく流れに乗った。ここまでは位置取りもコース選択も理想的。18番枠の不利はまったく感じない。折り合いもよく、しっかり脚もたまった。あとは直線の攻防へ向けて、スムーズに加速していくだけだ。

スタニングローズに並びかかるスターズオンアース(手前)
スタニングローズに並びかかるスターズオンアース(手前)

4コーナーでプレサージュリフトが馬群の中を突くと、目標を2着スタニングローズに切り替えた。この選択もさえている。いったんラブパイローの外を回る形になるが、馬混みへ入れたら窮屈になってストレスがかかる。手応えを感じて外へ。直線はスタニングローズを追いかける形で闘争心をかき立て、馬場のいい5~6分どころを通って後続を突き放す。大外枠を感じさせない名手の手綱さばきが光った。

スターズオンアースでオークスを制して喜ぶC・ルメール騎手(撮影・丹羽敏通)
スターズオンアースでオークスを制して喜ぶC・ルメール騎手(撮影・丹羽敏通)