<小倉2歳S>

ロンドンプランは後半3ハロンの競馬に徹したのが勝因だ。スタートで2馬身出遅れ。その後もダッシュがつかず馬群から徐々に離されていく。3コーナーでは後方2番手の馬から6馬身ほど置かれた。それでも松山騎手は慌てて追いかけることはせず、走りのリズムが整うのを待った。

実はレース前に蹄鉄が外れて打ち直すアクシデントがあり「そこで苦しがってゲートも出られなかった」という。パニクっている状況で加速させたら、それこそ走りがバラバラになってしまう。仮に追いついたとしても2ハロン目は10秒3の高速ラップ。これでは自滅する可能性が高い。だから後半に懸けた

決して上手に乗れたわけではないが、馬の異様なテンションによる避けられない不利に対してのリカバリーはしっかりできた。4角で集団の後ろに取り付くと大外ではなく、2着バレリーナと3着シルフィードレーヴの間へ。ゴール前は3着馬を内から押して進路を確保。一気に抜け出した。

ロンドンプランのラップタイムは前半35秒0、後半33秒1。馬の決め手に助けられた面もあるが、その脚を引き出すため、離れた最後方でも動かなかった松山騎手。落ち着いた騎乗が重賞制覇を引き寄せた。