エフフォーリア、ヴェラアズール、デアリングタクトなど、名だたるG1馬に出資してきたKAZFORIA氏が、出資馬を選択する上での着眼点を解説します。(毎週火曜日、木曜日更新予定)

   ◇   ◇   ◇

「サラブレッドは血が走る」と言われるくらい血統は重要である。募集馬カタログの血統表を見ると、キャロットでは父と母、その父と母と言った感じで4世代前までの先祖が記載されている。表の左上に記載されているのが募集馬の父になる。

ドゥーラの血統表。父はドゥラメンテ
ドゥーラの血統表。父はドゥラメンテ

 血統はとても奥が深く、どこまでこだわるかは人それぞれだろうが、一口馬主をやる以上最低限の知識はあった方が良いと思う。

 種牡馬選びはここに書き切れるものではなく、人それぞれの好みも大きいだろう。私自身は種牡馬で募集馬にある程度ふるいをかけるため、以下のいずれかに当てはまる種牡馬を選ぶようにしている。

1.産駒が日本のG1を勝っている。

2.日本のG1・3勝以上。

3.新種牡馬で、日本のG1を勝っている馬か、海外のG1を勝っている日本馬。

 要は種牡馬で穴をねらうのは避け、実績の高い種牡馬をオーソドックスに選んでいる。ただし人気がトップクラスの種牡馬は、血統だけでかなり高額になってしまうので、手を出さない事が多い。日本のG1勝ちを重視しているのは、外国、特にヨーロッパとは芝の質がかなり違うため、海外G1を勝っていても日本の芝適性があるかは不明なためである。

 なお牝馬に関しては、牡馬以上に絞りをかけ、産駒牝馬実績が牡馬に比べてかなり良くない種牡馬は、馬体など他の能力が相当良くない限り敬遠するようにしている。その理由だが、牝馬の芝のレースでは、一般にスタミナ能力よりスピード能力が重視されるので、スタミナ型の種牡馬にはリスクがあると考えている。

 またダート戦は、基本的にスピードよりスタミナが重視され、スタミナ能力は一般的に牝馬より牡馬の方が高いので、父がダート血統の牝馬にも基本的に手を出さない。