エフフォーリア、ヴェラアズール、デアリングタクトなど、名だたるG1馬に出資してきたKAZFORIA氏が、出資馬を選択する上での着眼点を解説します。(毎週火曜日、木曜日更新予定)

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繋(つなぎ)とは、蹄(ひづめ)の上の、人間で言えば足首のように見える部分である。ドゥラメンテの繋はかなり立っていたし、トウカイテイオーの繋はかなり寝ていたようである。

繋の角度によらず速く走ることは可能なのかもしれない。ただ、2頭とも故障に悩まされていたし、繋が寝過ぎていても立ち過ぎていても、脚にかかる負担が大きく脚部不安を招きやすいので良くないと思う。

前脚の繋と地面の角度が45度から55度、後ろ脚は50度から60度程度が標準で良いとされているようである。

この角度も馬により千差万別であり、多少であれば気にしないが、上記標準から8度以上ズレている場合、リスクがあると考えている。そして10度以上のズレのある馬、前脚では35度以下か65度以上の馬、後ろ脚では40度以下か70度以上の馬に対する出資は様子を見るようにしている。

目視では客観的に判断しにくい場合もあるので、一見して寝過ぎ立ち過ぎに見える馬は、分度器を用いて計測している。そして、前脚は左足、後ろ脚は右足で測るようにしている。立たせ方や写真の撮り方の問題もあるのだろうが、右前脚と左後ろ脚はかなり立って見える場合が多いからである。

ただ、より完璧を期するなら4本全部の計測値を積み上げても良いと思うし、計測の仕方も人それぞれだと思う。特に目視で微妙な場合は労をいとわず計測し、自分なりの感覚を徐々につかんでいただければと思う。