熊 今日の浦和3Rは、落語好きのおめえさんには見逃せないレースだな。

いまにし亭(以下い) おお、気がついてくれたか。(3)キセガワに(8)タイコネン。黄瀬川というのは、落語の1ジャンル、廓(くるわ)ばなしに出てくる花魁(おいらん)の名前。

熊 タイコネンは? 馬名の由来には「太鼓の音より」とあるが。

い 落語には太鼓持ちというのもよく登場する。花魁も侍るお座敷で、お客を取り巻き、機嫌良く遊ばせるのを生業(なりわい)とする。「幇間(ほうかん)」ともいうな。

熊 それをなんで「太鼓持ち」というんだ。

い 諸説ある。ここでは説明しきれないくらい。寄席で「どんどん持ち上げるから」とか「重いやぐら太鼓をヨイショと持ち上げるから」なんて説も聞いたが…。相手を持ち上げるのをヨイショというのは分からないでもない。

熊 なら、ここでも「どんどん」走って、馬券を買ったファンを「機嫌よく」させてほしいね。

い キセガワは前走快勝で勢いがある。JRAからの転入初戦タイコネンは、勝ち星こそないが短距離中心に走ってきた経験がいい方に出れば面白い。3連複(3)(8)-(2)(4)(7)(10)(12)。【今西和弘】