5カ月ぶりの羽田盃で圧倒的な強さを見せた大井のミックファイア(牡3、渡辺和)。6馬身という着差にも驚いたが、勝ちタイムの1分50秒9は1800メートルでのレースレコード。一気に2冠達成か。東京ダービーに向け、渡辺和師は「同世代なら2000メートルは我慢してくれるんじゃないか。おのれに勝てれば結果は出ると思う」。課題は爪とテンションだと話していた。

2歳時は9月のデビュー戦から3連勝。今年は2月の雲取賞で始動予定だったが、裂蹄で回避した。爪の負担を軽減するため、ウッドチップの坂路があるミッドウェイファームの認定厩舎に移動。爪が伸びるのを待ち、どうにか羽田盃に間に合った。「ここまで来たら最後まで」と師。大井の本厩舎から担当の高橋厩務員が認定厩舎に単身赴任で気を配ってきた。師も厩務員も口をそろえて「羽田盃の時とは馬体の張りが全然違います」。最終追い切りを終えて爪の無事も確認。01年トーシンブリザード、04年アジュディミツオーに続く、無敗の東京ダービー馬を目指す。【牛山基康】