今回の「ケイバラプソディー ~楽しい競馬~」は、大阪・岡本光男記者が日曜中京のCBC賞(G3、芝1200メートル、18日)にレッドヒルシューズ(牝4、武英)を送り込む小谷祐司助手(56)に迫った

元ジョッキーで、競馬学校時代は横山典弘騎手と同期。現役のマラソンランナーでもある。「自分には走ることしかない」と語る“サブスリー”ランナーが、担当馬で真夏のスプリント重賞制覇を目指す。

レッドヒルシューズでCBC賞に挑む小谷助手。所属する武英厩舎は絶好調で「すごい厩舎」と絶賛する
レッドヒルシューズでCBC賞に挑む小谷助手。所属する武英厩舎は絶好調で「すごい厩舎」と絶賛する

もう10年以上も前、オルフェーヴルやロードカナロアが現役だった頃に、日刊スポーツは夏場に『GO! GO! Summer』というコーナーを連載していた。そこで「マラソンのサブスリー(3時間切り)を狙う調教助手」として登場してもらったのが、小谷祐司助手(当時は加藤敬二厩舎)だ。

紙面登場の2年後に、2時間58分30秒で走破し見事にサブスリーを達成。さらに56歳を迎えた今も「毎日10キロ走っているし、ジムにも行っている」と、自身に厳しい“調教”を課している。そんなアスリート助手が今週、担当馬のレッドヒルシューズでCBC賞制覇を目指す。

先月は愛馬と小倉に滞在し、耶馬渓特別を逃げ切り勝ち。翌週の佐世保Sに連闘し2着に2馬身半差の圧勝で、2週連続勝利を達成した。「レッドヒルシューズはしばらく低迷していたから、余計にうれしかった」と復活を喜んでいた。

日刊スポーツ12年7月3日付競馬面
日刊スポーツ12年7月3日付競馬面

小谷助手にとっても「復活V」だった。昨秋、調教中の落馬で大けがを負った。「肋骨(ろっこつ)に腰椎、アゴなどたくさん骨折した。きつかった」。沈み込んでいた時、奮起させてくれたのがレッドヒルシューズだったという。「去年11月のレースで2着に好走した時、自分も『こうしてはいられない』と早めに仕事に復帰することに決めた」。愛馬の好走がカンフル剤になった。

今春にもやる気にさせてくれたことがあった。競馬学校騎手課程2期生の同期、横山典騎手のダービー制覇だ。「この年でダービーを勝つのはすごい。いい刺激をもらった」。

愛馬と同期に触発された小谷助手は、またマラソンを走るつもりだという。実は記者も小谷助手と同学年。正反対の短距離ランナーながら陸上を続けている。近々、一緒に練習させてもらおうと思っている。その場がレッドヒルシューズの重賞祝勝会になるかもしれない。(ニッカンスポーツ・コム/競馬コラム「ケイバ・ラプソディー~楽しい競馬~」)