皆様、いかがお過ごしでしょうか。

現在、午前0時になろうとしています。私は今ショートしかけている頭を冷やしているところです。

というのも今から1時間半前、実家と電話をしていたところ不意に問題を出されましてね。


「3連単マルチの2頭軸、相手5頭で何通り?」と言われたのですが、フリーズしてしまいまして…(笑い)。

お恥ずかしい話、そもそもマルチがどういう買い方なのかちょっと理解していなくて、そこから説明してもらったところなんです。

「馬券を買わへんねんから、仕方ない」と言うてもらったものの、理解するまでに1時間程説明してもらいました。

この「通り数の計算」が学生時代も理解できず「将来使うことないよねー」なんてのんきなことを言うてたら、この歳になってまた出会ってしまいました(笑い)。

多分ね、今も理解度70%位だと思います(笑い)。そんな事もわかってないのに、競馬のコラムを書かせてもらっていてはお恥ずかしいし「産駒」が大きくなった時に答えられない自分も悲しいので勉強し直そうと心に誓う午前0時であります。日付変わってしもた(笑い)。

若い頃は、何に対してもわりと早く覚えたり出来た様に思うのですが、最近は本当に覚えが悪くて自分でも驚きます。

きっと脳を使って、引き出しを増やしていないからだと思います。だから、若手騎手さんの名前と顔が一致する事が出来ずにいるんだなと反省しているところです。

そんな私の脳が「覚えたぞ ! 」と言うほど衝撃を受けた新人騎手さんが鮮烈なデビューをされました。JRA初騎乗から2連勝した角田大河騎手。初騎乗から2連勝は福永騎手以来26年ぶりというのだからほんまに凄いことだなと思います。

レースを見ていても「これがデビュー戦なの?」と思うほど鮮やかで、私の脳も久々に働きました(笑い)。

テレビでお顔を拝見するとお父様である角田調教師に似ていらっしゃるなと感じました。大河騎手は競馬学校にいる時からとても上手だとは聞いていたのですが、デビュー戦からこんなに魅せてくれはると、これからがとても楽しみでなりません。

大河騎手もですが、ここ数年の若手騎手の活躍は目を見張るものがあります。横山武史騎手をはじめ、若手騎手が重賞で勝利をしてインタビューを受けてはる姿をよく見るように思います。

これからの競馬を背負っていく若手騎手さん達が、どんどんレースを盛り上げてくれはることでしょう。

とは言いつつも、やはりベテラン騎手さんが活躍されている姿を見ると胸が熱くなりますし、盛り上がります。

私にとってのベテラン騎手さんとは競馬を観て熱中していた学生時代からご活躍されている騎手さんです。

多くの騎手さんは調教師さんになられたり、辞められたりされている中で今もなお騎手さんとしてレースを盛り上げてくれはります。だから先頭でゴールを駆け抜ける姿を見ると、長い期間一流騎手さんとして活躍されている事が凄いなと尊敬しながら、とても嬉しくなります。

特に昨年、朝日杯フューチュリティステークスをドウデュース号で勝った武豊騎手や今年すでに重賞を3勝もされている横山典弘騎手が優勝されると嬉しくなります。

そんなトップジョッキーのお二人は騎乗馬だけでも相当数あるのに、騎乗馬以外のお馬さんの事もとてつもなくご存知な事が凄いなと思います。

これは私が厩務員さんの頃、担当馬に乗ってもらう騎手さんが怪我をされてレース前に急遽乗り替わりとなった時、乗っていただいたのが武豊騎手でした。

急遽だったのにもかかわらず、豊騎手の方から担当馬がそれまでどんなレースをしていたかという話をパドックで私に確認してくださいました。

まず驚いたのは、その担当馬は数多くいる未勝利馬の1頭だったこと。もちろん乗り替わりが決まったら情報は見はるのでしょうが、他のレースに騎乗する中でそんな時間はあまりなかったと思います。

なのに具体的なレース内容を話されたので、きっと豊騎手の頭の中にはとんでもなく膨大な情報数の引き出しがあるに違いないと思いながら、レースに送り出しました。そして担当馬の能力を最大限に引き出し、勝利して戻ってくるというカッコ良さに感動したのを覚えています。

またこれは相方さんに聞いた話なのですが、調教の合間に横山典弘騎手に声をかけてもらったそうです。横山典弘騎手と相方さんの厩舎のお馬さんの話になり、そのお馬さんの特性や特徴、レースのお話になったそうです。

もちろん横山典弘騎手はその馬に騎乗したわけではなく、レースを見てそれだけ見抜かはったということです。

他の競馬関係者の方からも「能力があってあと少しというレースをしていたお馬さんが、横山典弘騎手に乗ってもらったら強い勝ち方をした。」という会話をしていた矢先やったので、一流騎手さんと呼ばれる方たちのお馬さんの能力を引き出す経験と技術と目線は凄いなと感じると同時に、頭の中の引き出しはどんな事になってるんやろうなと思いました。

さて今回は皐月賞。

栄えある1冠目を目指す若馬達の背には、フレッシュな若手騎手さんや経験豊富なベテラン騎手さん達が顔を揃えます。

皆さんはどのお馬さんと騎手さんをマルチ・ボックス・フォーメーション、どんな馬券で応援されるのでしょうか。

私も「通り数の計算」をして頭の引き出しを増やしながら、レースを楽しみたいと思います(笑い)。

今回はこの辺りで。皆様、ごきげんよう。

愛知杯を制し明るい表情の武豊騎手です
愛知杯を制し明るい表情の武豊騎手です
日刊スポーツ賞シンザン記念を制した横山典弘騎手の勇姿です
日刊スポーツ賞シンザン記念を制した横山典弘騎手の勇姿です