まず最初にお詫びしなければなりません。先週の正月クイズ大会の最初の問題で、正解の国を入れ忘れていました(平身低頭)。第2問以下を正解したみなさんを全問正解とします。


◆第1問 日本と同じように3200メートル(16ハロン)のG1競走が行われている国は?

<1>アイルランド<2>フランス<3>ドイツ<4>イタリア

<ヒント…欧州で最も長い4000メートルのG1が行われる国でもあります>


★解答1 すいません。筆者のミスで正解はありません。よって、第1問はノーカウント。3200メートルのG1があるのは英国で、そのレースはのグッドウッドCです。候補の4つに正解の英国を入れてませんでした。ヒントにあった4000メートルのG1競走はロイヤルアスコット開催に行われるゴールドカップで、昨年は、この2つともエイダン・オブライエン厩舎のキプリオスが優勝しています。


◆第2問 皐月賞にあたる2000ギニー。出走馬を牡馬に限定しているのは?

<1>英2000ギニー<2>愛2000ギニー<3>仏2000ギニー<4>独2000ギニー

<ヒント…この国とイタリアの2000ギニーには牝馬が出られず>


★解答2 正解は<3>仏2000ギニーです。仏2000ギニー(プールデッセ・デ・プーラン)は1840年創設のプールデッセというレースが、1883年に牡馬のための仏2000ギニーと牝馬だけの仏1000ギニー(プールデッセ・デ・プーリッシュ)に分割されて出来ました。


◆第3問 欧州年度代表馬に輝いたバーイード、父のシーザスターズと異なるのは?

<1>カルティエ賞年度代表馬<2>重賞6勝<3>産地<4>生涯1度の敗戦<ヒント…みんなそれらしい(笑い)>


★解答3 正解は<3>産地です。父のシーザスターズはアイルランド産でしたが、息子のバーイードは英国生まれ。父は引退後もアイルランドのギルタウンスタッドで種牡馬入りし、息子のバーイードはマクトゥームファミリーの故ハムダン殿下が所有するシャドウェルで、今年から第2のスタートを切ります。生涯1度の敗戦も父譲りだったんですね。


◆第4問 メジャーで活躍する日本人プレーヤー。それではG1勝ち馬にまでなったのは?

<1>イチロー<2>ゴジラ<3>ダイマジン<4>センガ

<ヒント…2017年の仏オークスに優勝しました>


★解答4 正解は<4>センガ。ちなみにイチローもゴジラもダイマジンも実在の競走馬です。センガは米国産でフランス調教の牝馬。2、3歳時に10戦3勝。力強い末脚がストロングポイントでした。父は2010年のブリーダーズカップクラシックで、不敗引退を目前としたゼニヤッタの追い込みを鼻差退けて優勝したブレイムで、その母の父はシーキングザゴールド(金を求めて)です。


◆第5問 今年いっぱいで引退するL・デットーリ騎手。1日7勝した時の7勝目の勝ち馬は?

<1>フジヤマクレスト<2>ゲイシャチック<3>キョウトドール<4>ダイナナキセキ

<ヒント…のちにデットーリ騎手自らがセリで購買。自宅で最期までみとりました>


★解答5 正解は<1>フジヤマクレスト。最初の馬主は日本の畑清介氏です。1996年9月28日の英国アスコット競馬場で大記録が産まれました。この日は7レースが組まれ、その最後のレースが、ゴードンカーターハンデキャップ(芝3200メートル)でした。前売りでは単勝15倍と伏兵視されていたフジヤマクレストは、それまで6連勝していた鞍上のおかげでレース直前に3倍の1番人気になりました。9ストーン10ポンド(約61・5キロ)を背負ったフジヤマクレストは果敢に先行してゴールまで頑張り、パット・エデリー騎手を鞍上に懸命に追い込むノーザンフリートを首差退けて優勝。競馬場は大騒ぎになりました。大記録の立役者となったフジヤマクレストは、その1カ月後にマイケル・スタウト厩舎から戦力外通告を受けて、畑氏の手を離れると障害を得意とするニッキー・ヘンダーソン厩舎に移籍。障害で11戦1勝したのち、ロジャー・カーティス厩舎で5戦1勝(鞍上はジョン・ロウ騎手)の成績を残しました。ここまでの通算成績は39戦8勝(草競馬での3戦0勝を含む)。再び転売されそうになったフジヤマクレストを購入したデットーリ騎手は自宅の庭に専用のパドックをつくって迎え、2015年3月に23歳で、その幕を閉じるまでデットーリ家の家族同様に過ごしました。ちなみに<2><3><4>も実在の馬。ダイナナキセキはフジキセキの産駒で地方で8勝を挙げています。


(ターフライター奥野庸介)競走成績等は2023年1月20日現在

殿下のご厚意でカップを持たせてもらいました
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