ダービーからダービーへ-。今週から2歳新馬戦が東京、中京でスタートする。ジオグリフで皐月賞を制し、イクイノックスが皐月賞、ダービーで連続2着に好走した木村厩舎は今年も良血馬がスタンバイ。モーリス産駒ノッキングポイント(牡)が4日(土)東京の芝1600メートルでデビュー予定だ。

   ◇   ◇   ◇

6月の東京デビュー組は例年注目を集め、これまでに多くのG1馬、クラシックホースを輩出してきた。木村厩舎は18年マイルCSを勝ったステルヴィオが17年開幕週の芝マイル戦で、皐月賞馬ジオグリフは昨年最終週の芝1800メートル戦で初陣を飾っている。

今年の先陣を任されるのがノッキングポイントだ。16年のフローラSを勝ち、オークス2着チェッキーノの初子。母の全兄には12年の札幌2歳S、東京スポーツ杯2歳Sを制し、13年皐月賞で3着に入ったコディーノがいる。祖母ハッピーパスの半姉が93年マイルCSなど重賞6勝を挙げたシンコウラブリイという血統で、ファンの注目度も高い。

3月上旬にトレセンへ入厩。同下旬のゲート試験合格後に放牧へ出され、5月4日に帰厩した。2週前には美浦ウッドで5ハロン67秒3-11秒5、1週前は6ハロン82秒6-11秒8と順調に時計を出している。1週前追い切りを終え、木村師は「うまくいっています。先週(2週前)はあまり質の高い動きができていなかったけど、今週は力のある馬に食らい付いて立ち回れていました」と上々の評価だ。

「この時期はいかに順調なステップを踏めているかというのを意識しますが、みなさんに注目されているのも分かっていますので」と木村師。各馬の将来性を大事にするのと並行し、内容だけでなく可能な限り結果にもこだわっていく。ステルヴィオ、ジオグリフと同じノーザンファーム生産馬、クラブ法人サンデーレーシングの所有。鞍上はその2頭を新馬勝ちに導いたルメール騎手を起用する。強い思いで2歳戦に向かっていくつもりだ。【木南友輔】